入院してしばらく経った頃、僕たちに外出許可が出ました。
仲良しの患者さんとだけで病院という箱物から出られる
僕らだけで地域社会に出られることがとても嬉しく、大げさでなく幸せを感じました。
僕らは病院近くの商店街の100円ショップに行きました。
そこで僕が買ったものは小さな植木鉢です。
帰ってから、僕は山での散歩で採ってきた小さな可愛い草花を植えました。
草花に水をあげる
それをスケッチする
ただそれだけのことですが、僕は散歩がより楽しいものに感じたんです。
あの頃の僕にとって、おでかけは幸せの連鎖でした。
前の病院の頃より随分状態も良くなりはしましたが、先生から
「完治はしない、
上手く付き合って生きていくしかない」
と言われました。
こうなったら自分との真っ向勝負です。
いい意味で僕は強制退院しました。
この時、自分の想いを河角さんにお話ししたことがきっかけで、おでかけ療育協会を立ち上げることを決意しました。